フィリピンのケソン州は、ヤシの樹液から作られる蒸留酒ランバノグの聖地
- SIDE-B FILM staff

- 8月9日
- 読了時間: 4分
フィリピンのケソン州は、ヤシの樹液から作られる蒸留酒ランバノグの聖地として知られています。
この映像資料では、命がけで高所に登り樹液を採取する職人の技術や、1908年から続く伝統的な蒸留所の歴史が詳しく紹介されています。
ランバノグは非常に度数が高く、中には180プルーフ(90度)に達するものもあり、その品質は世界的な蒸留酒と肩を並べるほどです。
近年ではフルーツフレーバーの展開や、料理の風味を引き立てる隠し味としての活用など、現代的な楽しみ方も広がっています。
時の経過とともに円熟味を増すこの酒は、まさにフィリピンの文化と忍耐の象徴と言えるでしょう。
フィリピンの食文化を旅する番組『Pinas Sarap』で、司会のカラ・デイヴィッドが訪れたのは、ケソン州テヤバス。今回の主役は、ココナッツから造られる伝統的な蒸留酒「ランバノグ(Lambanog)」です。
動画では、テヤバスが「ランバノグの都」として知られる背景に触れながら、その個性豊かな味わいと、地域に根づく文化が紹介されています。思わず「喉が熱くなりそう」と想像してしまう、力強い一杯です。
ココナッツから生まれるフィリピンの蒸留酒
ランバノグは、ココナッツの花から採れる樹液「トゥバ」を発酵・蒸留して造るお酒です。フィリピンでは古くから親しまれ、祝い事や集まりの席にも登場してきました。
原料は身近なココナッツですが、出来上がるランバノグは驚くほど存在感のある蒸留酒です。アルコール度数が高いものもあり、すっきりとした飲み口の奥に、ココナッツ由来のほのかな甘さや香りを感じられるのが魅力といえます。
テヤバスに息づく「造る人」の技術
動画の舞台であるテヤバスは、ケソン州のなかでもランバノグの生産で名を知られる町です。一本のお酒の背景には、ココナッツの木から樹液を採る人、発酵を見守る人、蒸留の火加減を調整する人など、多くの手仕事があります。
とくに印象的なのは、ランバノグが単なるアルコール飲料ではなく、土地の暮らしや生業と強く結びついている点です。地域にある自然を活かし、受け継がれてきた技術で形にする。その積み重ねが、テヤバスならではの味を支えています。
「強いお酒」だけではない、食文化としてのランバノグ
ランバノグと聞くと、まず強いお酒というイメージを抱くかもしれません。しかし、この動画から伝わってくるのは、それだけではありません。
一杯のランバノグには、フィリピンの人々のもてなしの心や祝いの文化、そして地域への誇りが詰まっています。近年はフルーツ風味などを加えた商品もあり、伝統を守りながら新しい世代にも親しまれる存在へと変化しています。
また、ランバノグは料理やデザートの風味づけに使われることもあります。飲むだけでなく、食の楽しみを広げる素材として捉えると、フィリピン料理への興味がさらに深まります。
旅は、味の向こう側を知ること
『Pinas Sarap』の魅力は、名物を「おいしい」で終わらせないところです。テヤバスのランバノグを通じて見えてくるのは、ココナッツが育つ風景、人々の仕事、そして地域の歴史です。
海外の食やお酒に触れるとき、私たちはつい味や見た目に注目しがちです。でも、その一杯がどこで、誰によって、どんな思いで造られているのかを知ると、味わいはもっと立体的になります。
フィリピンを訪れる機会があれば、ケソン州テヤバスのランバノグ文化にも目を向けてみたいものです。ただし度数の高いお酒なので、味わう際は少量から、無理なく楽しむことをおすすめします。
まとめ
ケソン州テヤバスのランバノグは、ココナッツの恵みと地域の技術が生んだ、フィリピンを代表する伝統的な蒸留酒です。動画は、その強烈なインパクトだけでなく、土地に息づく食文化の豊かさも伝えてくれます。
旅先の一杯には、その土地の物語がある。ランバノグは、そんな当たり前のことをあらためて感じさせてくれるお酒でした。
フィリピン保健省の記事



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